ハッピー・ファイヤー、All About Jazz CD評

2018年4月16日

All About Jazz 記事にジャンプ

世の中には自信に満ちたミュージシャンがたくさんいる。ヒロ・ホンシュクも自己のジャズフージョンバンド、『ハシャ・フォーラ』の3作目の副題に『ニュー・カインド・オフ・ジャズ(新世代ジャズ)』と付けた。確かにこのバンドはかなりユニークなサウンドだ。それは編成楽器によるだろう。ホンシュクの存在感の強力なフルート、ピッコロ、EWI。彼に続くバイオリンのリカ・イケダと、ベースもドラムも不在のこのバンドに於いてリズムで重要な役割を果たすエレクトリック・ギターのアンドレ・ヴァスコンセロス。そしてハービー・ウィルトとセバスチャン・チリボガが、このアルバム全10トラックを通してドラムの代わりにカホンで入れ替わりにビートを司る。トラディッショナルなリズム隊が欠如するこのバンド、当然フロントのホンシュクとイケダが重荷を背負う。ホンシュクのこの大胆で勇気のある決断は賞賛されるに値する。