Published Date: Tuesday, January 26, 2016
ハシャ・フォーラ
ハシャ・ス・マイルス：トリビュート・トゥ・マイルス
Jazz Tokyo 1001
二人の日本人と二人のブラジル人から構成されるハシャ・フォーラは実に興味深い。彼らはボストンで出会い、2010年にバンドとして活動し始めた。リーダはフルートとEWI奏者であるヒロ・ホンシュク。バイオリン奏者リカ・イケダがフロントラインに加わり、ナイロンギター奏者マウリシオ・アンドラージとベース奏者ハファエル・フッシがリズムセクションを司る。
ハシャ・フォーラにとって第二作目であるこのマイルス・デイビスにインスパイヤーされたアルバム、ハシャ・ス・マイルスでは、マルチパーカッショニスト、ベンユール・オリベイラがスタジオ入りした。また、元マイルス・バンドでのキーメンバーであるデイブ・リーブマンが３曲で参加している。
トラック半数がマイルス作、２曲がウェイン・ショーター作、残り４曲がホンシュクの作という構成だ。オープニングトラックはジョイフルなアレンジの『マイルストーンズ』。リーブマンの豪快なソロがフィーチャーされている。続くショーターの『E.S.P.』のアレンジは重く、しっくり来ないが、続く『ブルー・イン・グリーン』でのフッシの歌詞なしボイストラックと繊細なベースソロがアルバムの流れをスムーズに発展させて行く。
当然ハシャ・フォーラはホンシュクのオリジナルを演奏する時本領を発揮する。ホンシュク作『チキン・ドン』と『ドア８』でのリカ・イケダの熱いソロはこのアルバムのハイライトであろう。
特筆すべきトラックが後２つある。躍動的な『セブン・ステップス・トゥ・ヘブン』は、これもまたフッシの歌詞なしボイストラックがメロディーをユニゾンで、ショーターの『フットプリンツ』はファンキーなクロージングナンバーで悦楽感を醸し出している。
– Yoshi Kato
Racha S’Miles: Milestones; E.S.P.; Blue in Green; Feather Roux; Chicken Don; Door 8; Solar; All Blues; Circle; Seven Steps To Heaven; Wood Row; Footprints. (51:37)
Personnel: Hiroaki Honshuku, flute, alto flute, piccolo, EWI (2, 10, 11), voice (7); Rika Ikeda, violin; Mauricio Andrade, nylon guitar; Rafael Russi, bass, voice (1, 3, 4, 10); Benhur Oliveira, pandeiro, cajon, tamborim, ocean drum, voice (10); Dave Liebman, soprano saxophone (1, 7, 11).
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